概要
Ladybirdは、既存ブラウザの派生ではなく、Web標準を基に独自エンジンを構築するオープンソースのWebブラウザです。C++を中心に、LibWeb・LibJS・LibWasmなどSerenityOS由来の基盤を発展させ、タブごとのrenderer、画像デコード、ネットワーク処理を分離したmulti-process構成を採用しています。ただし現時点ではpre-alphaで、公式READMEも開発者向けのみと明記しています。
特徴と向いている用途
公式資料に基づく紹介・実機未検証 · 内容確認日:
Web標準を基準に、独立したブラウザエンジンそのものを実装する
公式READMEはLadybirdを「truly independent web browser」と位置づけ、Web標準を基にした新しいエンジンを開発しています。単なるブラウザUIや既存エンジンのラッパーではなく、レンダリング・JavaScript・WebAssembly・TLS・HTTP・画像・Unicode・メディアなど、Webを動かす基盤をプロジェクト内で積み上げている点が中心です。
出典:[1]
タブ・画像デコード・ネットワークをprocess分離し、障害と悪意あるcontentの境界を作る
Ladybirdはmain UI processに加え、複数のWebContent renderer、ImageDecoder、RequestServerを分けるmulti-process architectureを採用しています。各タブは独立したrenderer processを持ち、READMEでは画像デコードとnetwork connectionもprocess外へ分離して、悪意あるcontentに対する堅牢性を高める設計だと説明されています。
出典:[1]
SerenityOS由来のLibWeb・LibJSなどを発展させ、ブラウザ基盤を一つのstackとして育てる
現時点ではLibWeb、LibJS、LibWasm、LibCrypto/LibTLS、LibHTTP、LibGfx、LibUnicode、LibMedia、LibCore、LibIPCなど多くのcore libraryをSerenityOSから継承しています。HTML/CSS renderingだけでなくJavaScript engineやWebAssembly、network、graphics、media、IPCまで含むため、browser engine全体の実装を追いたい開発者にとってコードベースそのものが教材になります。
出典:[1]
日常用ブラウザの代替ではなく、browser engineやWeb platformの実装を追いたい開発者に
browser engine、JavaScript runtime、Web標準、process isolation、graphics、network stackなどを横断して学びたい人や、独立系browser engineへcontributeしたい開発者に向きます。Linux・macOS・WindowsのWSL2・各種*nixで動かせるため、複数platformでbrowser implementationを検証したい場合にも比較価値があります。
まだpre-alphaで一般利用向けではなく、build環境も新しいtoolchainを要求する
公式READMEはLadybirdをpre-alphaとし、「only suitable for use by developers」と明記しています。日常利用する完成ブラウザとしてではなく、開発中のbrowser engineとして評価する必要があります。
公式build手順ではQt 6.9以上、C++23対応compiler、Rust toolchain、CMake 3.30以上、nasmなどが必要です。WindowsではWSL2がsupported pathで、native Windows buildはexperimentalです。最も簡単なbuild/run方法はrepository rootで./Meta/ladybird.py runを実行する方法ですが、初回buildは依存関係の準備を含むため軽量な試用ではありません。コードはBSD-2-Clauseです。
参考にした公式資料
- [1]LadybirdBrowser/ladybird — README(2026-09-15)
- [2]Ladybird — Build instructions(2026-09-15)
- [3]LadybirdBrowser/ladybird — LICENSE(2026-09-15)
編集部からの補足
完成済みブラウザとしてではなく、Web標準からbrowser engine全体を作る過程そのものを追える点を評価しました。現時点ではpre-alphaかつ開発者向けなので、日常ブラウザの置き換えではなく、engine実装・Web platform・process isolationを学ぶOSSとして見るのが適切です。
3ステップで試す
- 1
ソースを取得
公式リポジトリを取得してLadybirdのルートへ移動します。
git clone https://github.com/LadybirdBrowser/ladybird.git && cd ladybird - 2
build前提を揃える
必要packageはOSごとに異なります。公式Build InstructionsのLinux・macOS・Windows WSL2等の手順に従ってください。
Qt 6.9+ / C++23 compiler / Rust / CMake 3.30+ / nasm / Ninja - 3
buildして起動
公式が案内する最も簡単なbuild/run方法です。初回は依存関係の準備を含みます。
./Meta/ladybird.py run
成長
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- 主要言語
- C++
- ライセンス
- BSD-2-Clause
- リポジトリ最終更新
- 2026/09/15
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