概要
Macroは、メール、チームチャット、タスク、Markdown Docs、Canvas、CRM、通話記録、ファイル、GitHub Pull Request、AI Agentsを一つのワークスペースへ統合するオープンソースの業務基盤です。単に複数ツールを並べるのではなく、メールから作ったタスク、メッセージ内で言及した会社、Docsから参照したPRなどを双方向のグラフとして保持し、チームとAIエージェントが同じ文脈を参照できるように設計されています。Slack、Notion、Linear、HubSpot、Superhumanのような用途を別々のSaaSへ分ける代わりに、小規模チームの“会社OS”を一つのデータモデルで作ろうとしているプロジェクトです。
特徴と向いている用途
公式資料に基づく紹介・実機未検証 · 内容確認日:
別々の業務ツールを、双方向の@linkで一つの文脈グラフへまとめる
MacroではEmail、Messages、Tasks、Docs、Canvas、CRMなどを独立したモジュールとして持ちながら、同じbackend上のbidirectional graphで相互参照します。たとえば顧客メールからタスクを作ると作成元メールとタスクが結び付き、会社レコードをチャットで@mentionすると、その会話からCRM側へ逆向きにも辿れます。DocsもMarkdown互換とCRDTによる共同編集を備え、メール、タスク、メッセージ、会社、連絡先などを直接@linkできます。情報のコピーではなく、元のコンテキスト同士をリンクして残すことが中心です。
出典:[1]
チーム全体の活動からMemoryを作り、内部・外部のAIエージェントへ渡す
Agents機能では、個人のAIチャット履歴だけではなく、チームの会話、DM、送受信メール、作成・完了したタスクなどをまとめてteam-level memoryへ反映します。このMemoryはMarkdownとして保持され、Macro内のモデルだけでなくMCP経由でClaude CodeやCodexなど外部エージェントからも利用できます。UIで行える操作を広くMCPへ公開する方針も示されており、エージェントが検索だけでなく、メール下書き、タスク作成、文書編集などの実作業へつながることを重視しています。
Slack・Notion・Linear・CRMを跨いで文脈が分断されている小規模チームへ
メール、チャット、ドキュメント、タスク、CRMをそれぞれ別製品で管理し、最新情報の所在確認やAIへのコンテキスト集約に手間がかかっているスタートアップや小規模チームに向きます。特に、顧客要望のメールからタスクを起こし、そのタスクからPRへ進み、後から『なぜこの変更をしたのか』まで一続きで辿りたい場合や、営業・開発・経営の情報を同じAIエージェントへ渡したい場合と相性があります。単一機能を最小構成で導入したい用途より、業務情報を一つのシステムへ寄せる意思がある組織向けです。
セルフホスト可能だが、現時点ではホスト版が主軸で外部サービス依存も残る
MacroはAGPLv3で完全にオープンソース化されておりセルフホストも可能ですが、公式FAQでは2026年6月時点でセルフホストは主要フォーカスではないと説明しています。ホスト版ではiOS連携やGoogle Mail、GitHubなどの承認済み統合が提供されますが、自前運用ではLiveKit、FusionAuth、PostHogなど利用する外部コンポーネントのライセンスや設定を自分で維持するか、不要な機能を無効化する必要があります。
また、現時点のEmailはGmail / Google Workspace中心で、Macro自体がメールサーバーになるわけではありません。AGPLv3は強いcopyleftで、Macroを改変してネットワークサービスとして提供する場合などにはソース提供義務が関係します。閉じた派生製品や互換性のないライセンスで利用したい場合は、Macro側の別ライセンスが必要と案内されています。
参考にした公式資料
- [1]macro-inc/macro — README(2026-09-14)
- [2]Macro documentation — FAQ(2026-09-14)
- [3]macro-inc/macro — LICENSE(2026-09-14)
成長
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